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マッチョ売りの少年

雪がしんしんと降る、それはそれは寒い冬の夜のお話です。

街はクリスマスムードに彩られ、行き交う人々の顔もほころんでいました。きっと家族の待つ温かい家に帰るところなのでしょう。

そんな中、1人の少年が街角に立っていました。
「マッチョはいりませんか?マッチョを買ってください」
しかし人々は少年の言葉には耳も貸さず、通り過ぎていきます。
「マッチョはいりませんか?マッチョを買ってください」
少年の声は雑踏に紛れ次第に弱くなっていきました。

少年がふと、お店の中を見ると、暖かそうなスープやパンが並んでいます。
少年のお腹がぐうとなりました。
他のお店の中を見ると、色とりどりのコートやマフラーが並んでいます。
少年が身につけているのは生地の薄い汚れたシャツのみです。

店の中にいる人々はみんな楽しそうに笑っていました。

少年がふと、向かいのお店に目を向けると、ガラスに映る自分の姿。
商品のマッチョは今日は1つも売れていません。

ふと思いつき、少年はぐっと上腕二頭筋に力を入れました。すると、みるみる間に腕はふくれ上がり、すてきなこぶができました。
少年は嬉しくなってしまい、次はお腹にぐっと力を入れました。すると、お腹はみるみる間に6つに割れました。まるでコッペパンが並んでいるかのようです。
さらに、少年は僧帽筋から広背筋にかけてぐっと力を入れました。首や背中がひと回り大きくなりました。まるで亀の甲羅をかぶっているかのようです。
少年は足に力を入れました。すると大腿筋からふくらはぎ、そしてつま先に至るまでの筋肉はまたたくまに大地に根を張りました。

「これが最後の1つ」
少年は胸に力を入れました。肥大した筋肉は少年の肋骨をへし折り内蔵を圧迫し、破裂させました。それでも少年は幸せでした。筋肉が硬く盛り上がり、それはそれは美しいカットを見せていました。
通りがかる人々も思わず足を止めてため息を吐くほどでした。



次の朝、人々は街角に見慣れない銅像が立っているのを発見しました。
その銅像は痩せこけた少年がポーズを決めているものでした。痩せっぽっちで頬はこけ、あばら骨も出ていました。
でも、その少年の像の表情は、それはそれはにこやかだったと言います。


おわり
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すえはるCX

Author:すえはるCX
30歳の不動産鑑定士。
まだまだ若いつもりでも、体は言う事ききません。
久々にやった体操で、アキレス腱を切っちゃったり。
体の衰え隠すため、筋トレなんかもしなくちゃね。
何事も経験経験。アキレス腱だって治るもの。

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